グリーンバックがあればいいってもんじゃない。クロマキー撮影はここに気をつけよう!
こんにちは!東京カメラ機材レンタルです!
今回は映画の撮影方法についてお話させていただきます。
みなさん、夏を楽しんでいますか?
夏はアクティビティが盛んになりますが、映画公開も盛んになります。
これは夏休みの学生層を狙ってるためで、実際夏休み時期に公開して大ヒットしてる大作映画は多いです。
例えば、「パイレーツ・オブ・カリビアン」「ジュラシック・ワールド」などがあります。
そんな、誰もが一度は見たことがある大作映画に必要不可欠なのが、『VFX』。
視覚効果という意味を持つVFXは、現実では起こり得ない、目にするのは難しい映像を実現させるために使われる効果・技術です。
そのVFXで、映画で特に多用されているのが「クロマキー合成」であり、「クロマキー撮影」です。
「クロマキー合成」がどういうものかは後ほど解説するとして、「クロマキー撮影」がざっくりどういうものかというと
『緑色を背景にして被写体(俳優など)を撮影する方法』です。
画像のような状態を映画・CMのメイキング動画で目にしたことがあるのではないでしょうか?
この撮影により、緑色の背景や緑色の箇所が、別の映像に差し替えることが可能になります。
「クロマキー」「クロマキー撮影」は緑色の背景の用意と編集技術があれば、一般の方でも実現可能なVFXで、そのためYoutuberや配信者のような映像のプロではない方も利用しているが見かけられます。
そんな一般の方でもできる「クロマキー」ですが、ただ緑の背景を用意すればいいということはございません!
キレイに別映像へ差し替えるためにはいくつか注意しなければならないことがあります。
今回、「クロマキー撮影」について気をつけておくべきところを解説していきます!
これから「クロマキー撮影」に挑戦したい、夏休み中の課題・宿題に使いたい方は是非、読んでいってください!
「クロマキー」ってどうやって合成できてるの?
「クロマキー撮影」の注意点を紹介するよりも先に、そもそも「クロマキー」ってどういった仕組みで合成できているか説明させていただきます。
「クロマキー」によって合成される手順は
- 被写体を単一色の背景の中で撮影
- 撮影データを編集ソフトに取り込み、背景色を透明にする
- 透明にした部分に別の背景を差し込む
という流れで出来ています。
ちなみに、クロマキーの背景で緑色(グリーンバック)が使われる理由としては、この色が一般的な人間の肌の色(肌色、赤み、黄みなど)と大きく異なるため、被写体の輪郭を正確に切り抜くことが容易なため。
同じ理由で青色(ブルーバック)でも問題なく使用できるが、緑色の方が青色よりも
- 明るく映るため切り取りがしやすい
- 背景として目立ちにくい
- 自然界の色やファションで多用される色と衝突が少ない
等のメリットがあるためグリーンバックを利用する場合が多いです。
合成というと映画がCMのような作品で用いられるイメージですが、
・ニュース番組にてお天気キャスターの背後に地図や天気図を表示
・バラエティ番組にてスタッフがロケしている動画を背後に出演者がリアクション
・生配信映像にてプレイ中のゲーム画面を背後にプレイヤーが右端か左端に写っている
というのも「クロマキー」によって作られている画です。
こうやって言われると意外に身近に「クロマキー撮影」「クロマキー映像」があるんだな、と思ったのではないでしょうか?
クロマキー撮影の注意点!撮影環境を丁寧に作るのが重要。
では、ここから「クロマキー撮影」において注意するべきところを紹介します!
なお、以下の注意点は室内で撮影している場合です。
①背景はしわをなくして、均一に照明をあてて背景色に明暗をつけない
先ほどの手順でも説明した通り「クロマキー合成」は編集ソフト上で均一な色を透明にする作業が入るため、背景色に色の変化があると編集作業が難しくなってしまします。
しわがあったために一部に影あったりすると、その影の部分だけ透明にならずに画面上には被写体と背景の影が残る不自然な映像になってしまいます。
そういったことが起こらせないために、撮影前には背景の布や紙に汚れやしわがないことを確認しましょう。
三脚やピンでグリーンバックを綺麗に張ったら、今度は照明に均一に明るくします。
この手順で背景が均一な色になれば、背景は完成です。
②被写体に背景色と同じ色の小道具やメイクがないことを確認
例え、背景色と全く同じ色でなくても近い色が被写体の近くにあると、編集ソフトは透明にする対象として認識してしまい、被写体の一部まで透明にしてしまう可能性があります。
こちらもやはり、不自然な映像になってしまうので事前に確認しておきましょう。
③被写体は背景から離れる
背景にはシワと汚れと照明の当たり具合と、もう一つ気をつけなければならないのが「影」です。
影の映り込みにより背景色の明暗が発生することも防ぎましょう。
影が映り込まない環境であっても背景にぶつかる等、干渉しないためにも離れて撮影した方が安全に進められます。
④被写体の肌や表面に背景の反射で背景色がのらないように被写体にも強めの照明をあてる
背景を均一にするため強めの照明をあてたことにより、背景の色が反射して被写体の肌や表面にのってしまうことがあります。
そうなってしまうと、被写体だけ切り抜きすることが出来たとしても被写体の輪郭に背景色が混ざって、合成したあと不自然な映像の重なりになってしまいます。
合成後に不自然になってしまうことを避けるためにも、被写体に背景色が映り込まないように強めの照明をあてましょう。
⑤カメラはなるべくシャープに映るように設定
被写体がボケていたり、動いた時にモーションブラーが発生していると切り取りが難しくなります。
そのため、カメラは以下のように設定しましょう
- 解像度:なるべく高く
- フレームレート:30fp以上
- シャッタースピード:フレームレートの2倍を目安に
- F値:被写体の輪郭まではっきり映る値に(背景がボケていると切り取りしやすい)
- ISO:可能な限り低く
- ホワイトバランス:合成する背景に合わせた色合い
⑤合成する背景に合わせた被写体・照明・カメラ位置とカメラワーク
完成した画を想像せずに「クロマキー撮影」して、背景を差し替えると違和感が発生してしまいます。
この部分に関しては想像力が必要になりますが、差し替える背景を想像しながら
「俯瞰の背景になるから、被写体も俯瞰から撮って…」
「差し替えの背景はこういった光が入ってきてるから同じ位置から被写体に照明あてて…」
と撮影していきます。
なお、カメラワークが必要な場合はカメラの動きにブレがあると合成後に被写体が不自然な動きが発生してしまうので、ブレがないようにレールが付いている台車やクレーンなどを使った撮影が好ましいです。
正しい手順があれば誰でもできるが、綿密な準備とテストが必要。
簡単に「クロマキー合成」の手順と注意点を説明させていただきました。
文章ような手順と注意点に気を配れば、だれでも「クロマキー合成」はできるのですが、合成の質を高めるためには知識だけでなく経験が必要になってきます。
例え上記のような注意点に気を配っても、実際に撮影して合成してみると不測の事態によりうまくいかない場合もあります。
そういった事態を避けるためにも、事前に入念な準備とテストを重ねて、問題点がクリアになってから撮影することが好ましいです。
「撮影は準備が9割」という言葉がある通り、撮影時間よりも時間をかけた準備・テストがあればきっと、あなたでも質の高い「クロマキー合成」ができると思います!
少しでも「クロマキー合成」に興味があれば、ここに載せた注意点を参考にしながら何度でも挑戦してみてください!
実は弊社スタジオでクロマキー撮影ができます!
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今回のブログでご紹介をしているクロマキー撮影に必要なグリーンバックの他に、照明、テーブルや椅子などの備品もあらかじめご用意していますので、様々な用途でご利用いただけるスタジオとなっております。
グリーンバッグを展開した状態
立った状態での撮影、椅子やテーブルのご用意もございますので、トークなどの撮影も可能です。
実際にPremiere Proを使ってクロマキー合成をしてみました。
ソフト上で数クリックするだけで、簡単にできちゃいます。
グリーンバッグが重なっているところでもクロマキー合成可能です。
照明
天井に4灯、ライトスタンドつきのLEDライトが2灯ございます。
こちらの照明が4灯天井に設置されています。
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